酢豚ちゃん

本症における病状の告知について,まず母親(できれば両親)へ疾患を正しく伝えて理解してもらい,そ の後本人へ直接告知することが必要とされている.
その内容は,1)月経が発来しない,2)妊孕性が望め ない,3)女性として性生活・結婚が可能,4)性腺摘 出後の女性ホルモン投与が必要であることである.患 者は発見されるまで女性として育てられていることが 多く,また外見上も女性型であり,性腺摘出後も女性として養育することが多く,その病名(自身の染色体 など)の告知や病態の説明には非常にデリケートな問 題を含んでおり,頻回に説明を行うとともに精神的な ケアが重要である.また,QOL と性差に関する心理的特性は正常女性と変わりがないとの報告もあるが,本症例においては,発見が23歳で思春期後であり,また家族や本人の受け入れが良かったため,当科で性腺摘出を行うことに同意を得ることができ,このまま女性として生活していくことになった.妊孕性は望めないが女性として生活していくことをサポート することが大切であると思われた.

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